キミの選んだ、正解

その仕事を選択した理由、今の人生を選択している理由、キミの幸せはなんですか?ということをインタビューして記事にしています。誰かの生きるヒントになれば、嬉しい。

Vol.3 かっこいい女性になりたかったから

「君の選んだ、正解」第三弾は、

ダイビングインストラクター舟越かりんさん。

 

関西外国語短期大学を卒業後、

大阪市内のダイビングショップで去年の6月から働き始め、

たった7ヶ月でインストラクターの資格を取得。

 

インストラクターの資格を持っている

ということは、つまり、プロダイバー

 

若干21歳で人の命を預かる仕事をする彼女の覚悟は

想像を絶するものでした。

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▽プロであるという自覚

かりんちゃんと会うのはかなり久しぶり。

半年以上ぶりの再会。

 

相変わらず可愛いな、なんて。

これも、セクハラ発言なんでしょう?

 

とっても、可愛いんだけど。

半年前と明らかに目つきが違う。

 

可愛いんだけど、何だこれ。

なんていうか、かっこいい。

 

SNSを通してインストラクター試験に合格した

ということを知っていたので

「おめでとう」という声をかけると、

 

「私ね、今までの人生で頭打ったことなかったんですよ。」

 

と、話し始めるかりんちゃん。

 

「大学受験も、スポーツも。

 何となくこなしてきたんです。それでもいけちゃってた。」

 

「でも、今回のインストラクター試験で

 初めて、本当に初めて、心から苦しんだんです。」

 

よく考えてみると、

ダイビングの“ダ”の字も知らなかった人が

1年足らずでプロになるって

生半可な努力じゃ無理だと思う。

 

話を聞いていて、鳥肌が止まらない。

 

これ、記事にしちゃうとインストラクターなるの

やめちゃおう、って人出てくるかもしれないから

割愛しておきます。

 

物凄い訓練と勉強と努力。

 

ダイビングという所謂“あそび”が仕事の彼女。

 

楽しい遊びを提供するバックグラウンドには

本当に筆舌には尽くせない努力が、ある。

 

遊びが仕事なんて楽じゃん!

とか

遊びを仕事にしよう!

 

みたいな風潮があるけれど。

かりんちゃんのお話を聞いていると、

そんな中途半端な決意じゃ絶対に続かないし

 

そんな甘いものじゃない。

 

かりんちゃんの目からは

“私はダイビングのプロである”

という強い覚悟が伝わって来ました。

 

めちゃくちゃかっこいい。

 

何かの“プロになる”ということ。

“プロである”という自覚。

 

“努力している”という事実の裏付けがあるからこそ

自信を持っていられるのかな。

 

あ、あと。

これはとても個人的な感想なんだけど。

 

私、ダイビングは一度もしたことがなくて

知識がゼロなのね。

 

それなのに“?”と思う瞬間が一度もなかった。

 

専門用語が飛び交う専門的な話を

素人にもわかるように、わかる言葉で話すこと。

 

これも、きっとプロにしかできない。

 

▽経験の差

そんなかりんちゃんに一つの質問。

“将来は、どんなインストラクターになりたいの?”

 

「同じダイビングショップの店長とオーナーみたいな

インストラクターになりたいんです。」

 

即答。

 

「お客さんにとって、海の中で信頼できるのは、私だけ。

私の不安って伝染しちゃうんですよね。

オーナーたちと潜っている時って、

言葉にはできないような安心感があって。」

 

「あんな風な安心感を与えられるダイバーになりたい。」

 

確かに、ダイビングのイロハもわからない私からしたら

インストラクターが命綱のようなもの。

 

「その安心感って、経験でできているんです。」

 

だから、海の中でどんなことがあっても対応できるように

経験の引き出しをたくさん持っていたい。

 

そのために、今は頑張ります。

 

そう、決意を語ってくれました。

 

「私にとってお二人は、目標であり、

越えるべき壁なんです。」

 

かりんちゃんにとっての大きな背中なんだろう。

 

何事においても、経験は宝物になる、と私も考えます。

失敗しても、それは未来のための踏み台。

 

“経験したい”という意欲。

こんなに最強なものってないんじゃないかな。

 

▽全部「楽しい」に変える

130回は潜っているという話を聞いて、

ふと浮かんで来た疑問。

 

「飽きないの?」

 

失礼は承知の上でしたが素直な感想ということで

聞いてみちゃいました。(ゴメンナサイ)

 

答えは。

思ったことないんだって。

 

同じ海、同じ場所でも、

波の動きとかそういうのが微妙に違う。

 

だから面白い、やめられない。

 

そう言っている目があまりにも楽しそうで

ダイビングしたことなかったんだけど

やってみたくなっちゃった。

 

ただ、相手は自然。

 

魚もいない、水も濁っている。

そんな日もある。

 

「でもね。私達はエンターテイナーだから。」

 

魚がいなくても、海に透明感がなくても

お客さんに“楽しい”をプレゼントする。

 

そういう仕事なんです。

 

海がどんな状況でも

“楽しかった”って思わせる。

 

それが私のいちばん大切な仕事。

 

「絶対楽しませる自信あります。」

 

いや、もう。

この言葉、一生忘れない。

 

こんなこと普通言えないよ。

 

自分がしている仕事にここまで誇りを持って

自信を持っていられること

 

すごく素敵なことだな、と思いました。

 

私もそんな風に仕事をしていたい。

 

「お客さんにとって、なんでもないただの休日を

 私たちが“華”を添えてあげるんです。」

 

毎日を生きている中で

誰かと一緒に“楽しむ”ことはあっても

 

誰かを“楽しませる”ことって少ない。

 

かりんちゃんは、

「命に関わる大切なレクチャーとかは仕事モードでするけれど、

 海に潜る日は、私も半分休日モードで行きます(笑)」

 

なんて簡単に言うけれど。

 

お客さんと同じ目線で楽しむ、楽しませる

って、とっても難しいと思う。

 

これも、きっとプロだからできること。

 

私もいつか、かりんちゃんのように、

誰かを楽しませる仕事ができたらいいな、なんて。

 

これが、

舟越かりんの選んだ、正解。